オケは上着を脱いで演奏している人が一部おり、だらしなく見えました。いくらピットが正面からは見えないと言っても、上から見たらよく見えるのだから、ロイヤルはロイヤルらしく常に凛として欲しいと思いました。もちろんしっかりした音を出すためだったら上着の有無など問題ではありませんが、結局こういった規律の緩みは音の緩みにも繋がり、案の定、金管はいつにも増してブカブカとデリカシーのない音に終始していました。アンドリュー・デイヴィスは多分CDも含めて初めて聴いたのですが、オケをがんがん鳴らすのは得意だが繊細さに欠けるという印象です。縦の線は基本ユル系だけど、締めるところは締めていたので、ホルストの「惑星」などには向いてそうですね。全般的には、演出と美術の先鋭さは認めるものの、歌手もオケも琴線に触れるものはなく、ストーリーも重苦しく、とてもまた見たいと思うようなパフォーマンスではありませんでした。すいません。
オケピットに向けて投げキッスをするアンドリューさん。うーむ、そんなに良かったっけなあ…。
ところで、サーの称号を持つ現役指揮者は、思いつくところだとコリン・デイヴィス、アンドリュー・デイヴィス、エリオット・ガーディナー、ロジャー・ノリントン、ネヴィル・マリナー、マーク・エルダー、サイモン・ラトルの7人ですが、他にいらさいましたっけ?この中だとエルダーだけ未聴、かな。
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