休憩後は再びヤナーチェクのマイナー曲。序曲「嫉妬」は、元々は代表作の歌劇「イェヌーファ」用に書かれたが自ら棄却したものだそうで、そのためにあまり日の目を見られることがない不幸な曲になってしまいました。この曲はうちにあったマッケラス/チェコフィルのCDに入ってましたが、どうしてどうして、ティンパニが終始活躍するカッコいい曲で、短い中にも展開が凝縮された佳曲だと思います。カンブルランはここでも力強くリズムを刻み、けっこうわかりやすい演出でこの隠れた名曲をドラマチックに披露します。
最後のルトスワフスキは、世に数ある「管弦楽のための協奏曲」の中ではおそらくバルトークの次に有名な曲。と言ってもかなり大差がある2位ですが。3位は多分コダーイで、この形式は東欧の作曲家と相性が良いようです。それ以外は、知名度において足元にも及びません。それでこのルトスワフスキですが、実演は10年前の生誕100年記念イヤーでパッパーノ/LSOで聴いて以来の2度目になります。民謡を素材として展開させる手法はバルトークと同様ですが、ソ連共産圏の支配下にあった1950年代の作曲なので、バルトークのようなカラフルさや遊び心はあまり見られず、形式を重んじた硬派一筋の音楽に思えます。いかにも厳しい圧制下に書かれた重苦しい曲として演奏することもできそうですが、カンブルランはそういう小細工なしに、重厚さは失わずともすっきりスタイリッシュに、実にカッコ良い音楽としてすっと聴かせてくれました。7人の打楽器は皆さん渾身の集中力で、金管のリズムが少しもたり気味の感はあったものの、全体的に音圧もバランスも説得力十分。やはりカンブルランにハズレなし、来年も聴きに行こうと意を決したのですが、シーズンプログラムの速報を見ると、来年は1回しか来てくれないんですね…。
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