ノセダ/パリ管:どこまでも愛想のない新フィルハーモニーホール
2018-02-01


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指揮は、たまたまですが、昨年ワシントンナショナル響でも聴いたばかりのジャナンドレア・ノセダ。いかにもノセダらしい渋い選曲で、同郷イタリアのカゼッラ「蛇女」第2組曲、ドビュッシー「管弦楽のための映像」全曲、ラフマニノフの合唱交響曲「鐘」という構成。作曲された年代は映像→鐘→蛇女という順番ですが、いずれも20世紀前半の作品。昨年のダラピッコラ同様、カゼッラも名前からして知らなかった近代イタリアの作曲家ですが、わかりやすい曲調と色彩感豊かなオーケストレーションは、同世代のレスピーギと通じるものがあります。ドビュッシー「映像」は、真ん中の「イベリア」だけ単独で演奏されることが多く、全曲通してというのは私も初めてです。案の定、「イベリア」が終わったところで半数くらいは拍手。まあ、それだけ熱演だったので、これは仕方がありません。以上の前半戦2曲はパリ管のコンマスや木管の惚れ惚れする音色がたいへん心地よく、しかも、終始汗だくで振りまくっていたノセダにうまくノセられ、全体的にフランスオケらしからぬ?熱意と気合を感じた演奏に、時代も変わったのかなと。後半の「鐘」は初めて聴く曲で、正直評価に困ったのですが、若めのロシア人を揃えたソリストが皆それぞれ恐れを知らぬ堂々とした歌唱で良かったです。

出張の間隙をついて何とか聴きに行けたコンサートですが、今回は特に体力的にキツキツで、ところどころ集中力が彼方に飛んでおりました。というわけで細かい部分が記憶に定着しておらず、今回は音楽の話というよりホールの悪口ばかりですいません。

余談ですが、パリのマクドナルドは全てタッチパネルでオーダーするシステムに変わっていました。たった一人の調理スタッフがちんたら仕事をしていて、待ち人が結局カウンター前で長蛇の列。効率化の意味まるでなし。接客の人件費削減というお題目で導入したのでしょうけど、調理スタッフまで減らしたらこうなるのはわかったはず。フランスでマクドに行くときは、混んでそうな店や時間帯は避けるが吉です。


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