LPO/N.ヤルヴィ/ギルトバーグ(p):My Lonely Valentine
2012-02-14


ロマンチックの極み、第3楽章ではまたしてもクラリネットが「木偶の坊」(「マグロ」と書いて、下品なのでやめました。って、結局書いてますが)。ここまで徹底しているということは、これは指揮者の解釈か、奏者のこだわりなんでしょう。終楽章は金管打楽器を思いっきり解放し、熱く盛り上げて行きました。なかなか上手いドライブで、LPOもハマるとここまで馬力が持続するんだ、と見直しました。だいぶ遅い時間だったので終楽章の途中で帰る人もいれば、少なからぬ人が終演と同時に席を立ちましたが、拍手はけっこう盛り上がっていました。私もコーダの迫力と疾走感は、ヤルヴィの統率力に感心しました。

大勢の人がすでに帰った中、トドメのアンコールはもちろん「ヴォカリーズ」でロマンチックに閉めました。時刻はすでに夜10時、長い演奏会でした。何となく物足りなくて、昨年のBBC響/山田和樹の演奏会録音(膝上ではありません、BBC Radio 3から)をiPodで聴きつつ帰りましたが、艶やかな音の膨らみ、情感溢れる弦の旋律、切々と歌うクラリネット、やっぱこの曲はええわー。これは悪いけど正直、BBC響の圧勝でした。


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