ピット内の客席。これは楽団にはプレッシャーでしょう。木のベンチシートで座り心地は悪そうです。ワーグナーだと死にそうですね。
さらに、劇場に置いてあったシーズンプログラムを見ていて凄いと思ったのは、そのレパートリーのとっても保守的なこと。今シーズンの演目を列挙すると、ボエーム、カルメン、ホフマン物語(新演出)、コシ・ファン・トゥッテ、愛の妙薬、子供と魔法/こびと、フィデリオ、こうもり、ヘンゼルとグレーテル、ばらの騎士、トスカ、トゥーランドット(新演出)、魔笛、セビリアの理髪師、ドン・カルロ、後宮からの逃走、エフゲニ・オネーギン、さまよえるオランダ人、マクベス、蝶々夫人、オテロ、ラインの黄金(新演出)、ロベルト・デヴリュー、椿姫、ワルキューレ(新演出)、カプレーティとモンテッキ、チェネレントラ、ルイザ・ミラー、フィガロの結婚、パルジファル、ジークフリート(新演出)、ヴォツェック、利口な牝狐の物語(新演出)、神々の黄昏(新演出)、先斗の王ミトリダーテ、と、書き写していてため息が出るくらいに超定番アイテムのオンパレード。これらをワンシーズンにやるのだから驚きです。ちょっと集客に苦労しそうな「ロベルト・デヴリュー」はグルベローヴァ、「カプレーティとモンテッキ」はカサロヴァとネトレプコを配置する布陣ですから、穴のない鉄壁のプログラムです。時々旅行に行くのなら、何時行ってもメジャーな演目が見れてよいですが、もしミュンヘンに住んで通うとなると数年で飽きて、刺激に飢えるようになる気がします。新プロダクションが多数あるのが救いですが、こうやってドイツの歌劇場はますます過激な読み替えに走って行くんですかね。
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