N響/ブロムシュテット:97歳の現役最高齢マエストロはまだまだ衰えない
2024-10-19


休憩後のブラームス4番は、ブラームスの交響曲自体、それを目当てに演奏会に行くということがないので、この前に聴いたのは7年前にウィーンでウィーンフィル、出かけた先でたまたまやってたので聴いたというわけです。こちらはブロム翁、譜面台のスコアは終始閉じたまま暗譜で振っていたので、知り尽くしたレパートリーなんでしょう。冒頭から彫りが深いフレージングが意外だったので指揮をよく見ていると、もちろん練習で叩き込んでもいるのでしょうが、微妙な指の動きながらもちゃんと指揮でリードしていて、二重に驚き。オネゲルと比べるとオケが曲に慣れている分、反応が良く一体感もありました。必要最小限に要所を締める、動きの小さい指揮でしたが、中音域をしっかりと響かせる骨太なドイツ伝統系のブラームスで、決して枯れたり、ましてやボケたりしていない、生命力がみなぎる好演でした。ブロム翁は、足腰を除けば十分に冴えていて、怪我さえしなければまだまだ活動は衰えない感じです。老人の歩行も、気持ちは前のめりでスイスイ歩こうとしていたのが、かえって怖いかも、と思ってしまいました。来年も元気な姿を見せてくれますように。

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